2020/03/24

社会科

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 昨今、新型コロナのせいで世間は自粛モード。退屈に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回、暇つぶしをかねて「社会科」の話をしてみたいと思います。専門家ではないので、難しい話はできません。気楽に、読み進めて頂ければ幸いです。

 「社会」の授業で一番大事なこと、それは何でしょう?おそらく、今の暮らしがどのようにして成り立っているのか、それを知ることだと思います。すると、日本の場合は、「加工貿易」を意識するところから始まるのではないでしょうか。

 日本の人口は江戸時代が3000万人。今が1億3000万人ですから、農業だけで食べていくことは不可能です。加えて資源もありません。そんな日本が「加工貿易」で生計を立てようとしたことは当然といえば当然の話です。

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 最近、日本の国力が低下しているという記事をよく目にします。確かに30年前、日本のGDPは世界の15%もありました。それが今や5%程度。かつて2位に位置した一人当たりのGDPも現在20番台にまで落ち込んでいます。しかし、日本人の生活水準は低下していません。一人当たりのGDPが最高水準の国と比較しても遜色ないレベルです。これはいったいどうしてでしょう。

 それを説明する上で、まずはGDPについて触れなければなりません。GDPとは分かりやすくいうと「国内で生み出された“もうけの総額”」。だから、当たり前の話ではありますが、お金のやりとりが発生しなければGDPは増えません。塾に通えばGDPは増えますが、親が子どもに勉強を教えても増えないというわけです。

 当然、産業によってもGDPへの貢献度は異なります。医療や福祉は大事な仕事ですが、GDPはそれほど増えません。たいしてお金が動かないからです。概して、製造業はサービス業よりGDPを押し上げます。

 この30年、国内の多くの企業が生産拠点を外国に移しました。日本のGDPが伸びなかったのもそれが一つの大きな要因です。またそれ以外にも、外国企業を買収する等、日本企業は海外に向けて積極的に投資を行ってきました。その結果、国外から得られる配当や利子が増え続けています。今やその額は20兆円。これは消費税から得られる税収に匹敵します。

 つまり、加工貿易を卒業し、お金を運用して生活している国、それが今の日本です。

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 「社会科」の勉強をすると、自分と世界とのつながりが分かります。

今、新型コロナのせいで、世界中の株が暴落し、日本人の年金も危機に瀕しています。

私たちの年金積立金は、国内や国外の株、国債や外債として運用されています。額にして150兆円。この運用に失敗すれば、当然、年金の支給を65歳から70歳にまで引き上げる話が出てきます。

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 4月1日に入社式があります。

 若い頃は、「太く短く生きよう」と考えがちです。しかし、健康より大事な仕事などありません。体を壊すような働き方はご法度です。まして、先にも述べたように年金もあてにならないこのご時世。長く働き続ける戦略が大事です。

 一方、健康にだけ留意していれば良いというわけではありません。定年後も働こうとすると、周囲から残って欲しいと思われる必要があります。ではどういう人が残って欲しいと思われるのか?足を引っ張らない程度に働けて、あとは「ずるくない人」だと私は思います。皆様はどうお考えになりますか?

 今回の「コロナ危機」は、改めて世界に健康と信用の重要性を浮かび上がらせているような気がします。

令和2年3月24日 院長 松本康宏