2019/10/04

釜谷浜

 皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

 この夏、キスを釣りに釜谷浜に出掛けました。釣果は良好。投げたら必ずといってよいほど魚がかかっていました。食いついた時のビクビクする感覚。引き上げた際、魚影が見えた瞬間。針を外す際に手の中でキスが暴れ回る感触。そういったものが忘れられません。

 釜谷浜は、海に向かって、左に男鹿半島、右に白神山地といったロケーション。最高の景色です。これほど綺麗で広大な浜は日本中探してもそう簡単には見つかりません。地元の方はもっとアピールしても良いのではないでしょうか。

 ここまで話を聞いて、「自分も釣りに行きたいなぁ」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。「だけど、エサ(ジャリメ)が気持ち悪くて・・・」とためらわれた方。今は人工のエサも売っています。道具もぜいたくをいわなければ1万円以内で収まります。皆さんも、キス釣りを始めてみませんか。

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 話は変わりますが、先月から電子カルテが導入されました。電子カルテはこれからますます重要性を増します。医療者だけでなく、患者さんにとっても利益をもたらすでしょう。例えば、電子カルテに蓄積された情報をAIが解析し治療方針が示される、そんな時代がついそこまで来ています。

 人間は頭の中で考えたものを作り出してきました。パソコンに車、家に町といったもの全て、脳の産物です。その結果、生活が快適で便利になりました。しかし、この快適さと「疲れが癒されること」は別物のようです。現代人は昔と比べて明らかに快適な生活をしていますが、みんな疲れています。これはいったいどうしてでしょう。

 私たちが抱く疲労感は「脳の疲れ」。体の疲れではありません。正確には脳の奥の方、自律神経を調整する部分(視床下部)が疲れているとされます。

 自然環境には、川のせせらぎ、浜辺に押し寄せる波音、木洩れ日、鳥や虫のさえずりといった「ゆらぎ」があふれています。実は自然の一部である人間もゆらいでいます。それを示す良い例が脳波。脳波は、波の形が一つ一つ異なるのに全体としてみると規則性があります。これがまさに「ゆらぎ」の特徴です。

 こういった生体のゆらぎと自然の揺らぎが共鳴すると疲れが回復すると言われています。しかし、今の時代、自然のゆらぎと接触する機会は減る一方。これが、「疲労」の大きな要因となっています。

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 人工物を生み出す「大脳皮質」と人工物に囲まれていると疲弊する「視床下部」。これらは相対峙するもの。最初はそんなふうに思いました。しかし、そうではありません。両者は共存共栄可能なもの。自然に触れて視床下部が「やすらぐ」と、大脳皮質も活性化します - 釜屋浜での投げ釣りと電子カルテの導入からそんなことを考えた次第です。

令和1年10月4日 院長 松本康宏

<追記>
☆10月19日に第11回『健康を考える集い』を開催いたします。今回は第一部が体験コーナー、第二部がコンサート、第三部が講演となっております。今回は、塚本先生にご講演頂く予定です。皆さま、是非ご期待下さい。 ☆11月16日『秋田こころの健康市民講座』にて話をします。内容は「精神科のくすり」について。場所は社会福祉会館。13時半からです。こちらもお越し頂ければ幸いです。