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2024/07/10

地方創生ーその1

 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 今回のテーマは「地方創生」です。秋田魁新報(以下、さきがけ)で特集されていた記事を題材に私見を述べたいと思います。

 

 この記事(令和6年6月28日)は8人の記者により作成された力作です。もし自宅に残っていれば、ぜひ読んでみてください。ちなみに私は3回読みました。

 

 この記事のタイトルは『地方創生~失われた10年とこれから』でした。タイトルのとおり、前半は「失われた10年」について、後半は「これから」について記されています。

 

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 まずは前半部分をご紹介します。2014年に始まった国主導の「地方創生」。これは肩透かしに終わりそうです。現在も、首都東京への一極集中は改善されず、地方は疲弊するばかり。しかも、本気で取り組んだ形跡さえ見当たりません。

 

 仮に、天皇陛下が京都にお戻りになられたとか、財務省が大阪に移ったとか、仙台が首都機能の一部を担うようになったとか、そういったものがあれば、本気でこの問題に取り組んだといえるでしょう。しかし、国がやったことといえば、地方からアイデアを募集して、補助金を少しばらまいただけ。私からすると、子どもだましもいいところです。

 

 さきがけの記事にも次のように記されています。

 

 <官僚として国土政策に携わった経験を持つ北海道文教大特任教授の小磯修二(76)は言う。「『地方創生』は国土政策ではなかった。日本の将来を考え、科学的分析に基づいて打ち出した政策とは言えない。『地方創生』に対して当初はある程度期待していたが、まったくの期待外れというのがいまの印象だ」>

 

 <元鳥取県知事で総務大臣も努めた片山善博(72)は言う。「本気で地方のことを考えていない人たちが始めた政策。だから彼らにとっては、失敗でも何でもない」。政府が地方のことを真剣に考えるというのは幻想だと、片山氏は断言する。>

 

 記者もこう付け足していました。<われわれも言い切ってしまおう。「地方創生」は、いっときのスローガン、あるいはキャッチフレーズに過ぎなかったのだと。>

 

 とはいえ、記事の後半を読むと、まだまだ政府に期待している様子も伺えます。政府への要望として、1番目、「地方を信じてほしい」。う~ん。これだと何だか子どもが親にお願いしているように聞こえます。

 

 記事の中身は俊逸です。国は地方に税源を移譲するといいながら、移譲したぶん以上に地方交付税を削減したことが指摘されています。

 

 このような国に対して、「地方を信じてほしい」というのは、あますぎます。「地方のことには口を挟まないで欲しい」というのが対等な関係ではないでしょうか。

 

 また、こうも思います。政府よりも秋田県の知事や県庁の職員に要望を出すべきではないかと。なぜなら、秋田県の職員の方が本気で考えてくれると思うからです。

 

 「県民の窮状を政府にちゃんと伝えて欲しい」「過疎化率にしても将来への希望にしても、秋田県が最下位なのはなぜなのか」「県が主体となって取り組むべきことがもっとあるのではないか」。そのように主張した方が、期待できるのではないでしょうか。

 

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 私は平成元年に秋田に来ました。当時、120万人を超えていた人口が今や90万人にまで減っています。なんとかしないといけません。次回は記事の後半を追ってみたいと思います。

 

令和6年7月10日

院長 松本康宏

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