人と地域を
もっと健康に

2026/01/01

新年を迎えて

 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 昨年は秋田にとって苦難の年でした。風力発電事業から三菱商事が撤退。秋には熊騒動。相変わらず、ハタハタはとれません。そんななか私は思います。以上の事象は本当に予想できなかったことなのかと。本当は顕在化する前から予測できていたことだったのではないでしょうか。

 

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 さて、年が新しくなりました。令和8年、秋田回生会病院は次のような取り組みをしたいと考えています。

 

 Ⅰ 発達障害の支援に力を入れる

 

 「これからは依存症と発達障害」、そういった声が聞かれるなか、回生会病院は依存症の治療に力を入れてきました。その結果、令和5年には、依存症の拠点機関に選定され、当院を利用される方が増えています。

 

 かたや発達障害に関しても新しい取り組みを行ってきました。

 

 令和6年から生活支援プログラム『STEP(ステップ)』を開催。これは昭和医科大学烏山病院が作成した教材を用いて行っています。そこから派生した『STEPカフェ』も好評です。こちらは、発達障害を抱えた方が自由に集う会で、フリートーク形式で行っています。時を同じくして、『発達障がい外来』がスタート。加えて、年に3回、発達障害をテーマにした公開講座(『スタジオラボ』)を行っています。今年は、より多くの方が、よりふさわしい支援を受けることができるよう、院内に『大人の発達障がい支援室』といった窓口を作ることにいたしました。

 

 現在、東京では「親亡き後」をテーマに、発達障害を抱えた人が自立して暮らせる社会づくりが始まっています。秋田も手をこまねいているわけにはいきません。

 

 「親亡き後」の課題は、個人によってかなり異なります。心理的なサポートを要する人もいれば、就労支援が必要な人、家事能力を高める必要がある人、財産管理を余儀なくされる人、等々です。そんななか医療機関としては、「生活能力の向上」に力点を置いた支援をしていくべきと考えます。具体的には、料理をはじめとした家事能力、時間の使い方、社会資源の用い方、他者との交流の仕方などに関する支援です。こういった「生活能力の向上」の先に就労があると考えます。なお、「就労支援」に関しては、NPO法人や株式会社などが参入し始めています。そのため、当院としてはそういった機関と情報交換を行い、協力体制を敷いていきたいと考えています。

 

 

 Ⅱ 『当事者の声を聴く会』を全県に広げる

 

 回生会は令和4年から『当事者の声を聴く会』を開催してきました。今年は横手興生病院さんとコラボして、『新・当事者の声を聴く会』を開催する予定です。春には秋田市(3月14日)で、秋には横手市で行います。自分の地域でも開きたいと思われる方がいらっしゃれば、ぜひお声がけください。この指とまれ!で、この会が全県に広がることを夢みています。

 

 

 Ⅲ 統合失調の心理教育に力を入れる

 

 さきほど、「発達障害に力を入れる」と書きましたが、従来、精神科医療と関わりの深い統合失調症の存在を忘れてはなりません。今年は統合失調症の「心理教育」をシステム化して、多くの患者さんに提供していきたいと考えています。まずは病棟で開始し、いずれは外来やデイケア、グループホームに広げていく予定です。

 

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 先月、新聞を読んでいて、以下の記事が目に留まりました。「今後、人口減の地域では介護基準を緩和する」とした記事です。基準を緩和しなければ、施設を維持することができない地域が増えているのでしょう。一言で介護基準の緩和といっても、常勤や専従要件の緩和もあれば、人数配置の緩和もあります。前者の緩和には賛成ですが、後者の緩和には慎重にならざるを得ません。今の職員数でも手が回らないのに、これ以上、人数が減ると、入浴やおむつ替えができなくなってしまうからです。

 

 実際、中山間・人口減少地域では介護人材や専門職の確保が極めて難しくなっています。これは本当に由々しき事態です。何も手を打たなければ、秋田県はまず介護の分野で数年以内に破綻してしまうでしょう。熊もハタハタも風力発電も、私から言わせると、一種の“お告げ”です。「あらかじめ手を打たないと大変なことになるよ」ということを教えてくれているように思うのです。

 

 今、秋田県民に求められているのは、「自分たちがやらなければ、誰がやるんだ」とした積極性ではないでしょうか。私たち回生会病院は精神医療の分野で力を尽くします。みんなで力を合わせて秋田の未来を作っていきましょう!

 

令和8年1月1日

院長 松本康宏

〒010-0063秋田県秋田市牛島西一丁目7-5

FAX:018-831-8780

受付時間土日
新患:8:30~10:30
再来:8:30~11:30
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担当医戸澤 琢磨
野口 真紀子
安宅 慶一郎
塚本 佳
舛川 仁
平野 梨聖
戸澤 琢磨
佐藤 佳子
安宅 慶一郎
松本 康宏
野口 真紀子
平野 梨聖
塚本 佳
佐藤 佳子
舛川 仁
新患:13:00~15:00
再来:13:00~15:30
(第1月:13:00~14:30)
××
担当医塚本 佳
松本 康宏
安宅 慶一郎松本 康宏