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2025/11/27

文化を作る

 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

 歳をとると、楽しいものや刺激的なものより、いいものに憧れます。いい絵だったり、きれいな街並みだったり、クオリティの高いサービスだったり……。これらは、言い換えると「文化度」が高いということでもあります。

 

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 先の連休中、主に2つのことをしていました。1つがラジオの聴講、もう一つが「なかいち」近辺の散策です。

 

 ラジオでは、成田康さんのトークを聴いていました(YouTubeにアップされたものです)。成田さんは、大舘のご出身。東京藝術大学を卒業後、風景画を中心に制作を続けている油彩画家です。

 

 ラジオを聴き始めると、すぐさま成田さんのトークに惹き込まれました。

 

 一番、印象深かったのが次の話です。成田さんは語ります。画家にとって大事なことは「作家性」を高めること。作家性とは何かというと、作家の個性とか世界観。一方で教授からはこんな指導を受けたそうです。「もっと作品と作家との距離を開けるように!」。作品に対する作家の思い入れが強くなりすぎると、作品がくどくなって、観ている方がつらくなるというのが理由だそうです。

 

 とはいえ、作品との距離を開けながら、作家としての個性をキャンバスに描き出すのは、簡単なことではなさそうです。成田さんがおっしゃるには、他の人の作品を鑑賞するのもいいけど……、究極のところ、ともかくデッサンを重ねるしかない、とのことでした。

 

 こんな感じで、口調は軽妙ですが、芸術の世界で生きていく厳しさがトークの内容から伝わってきました。

 

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 おそらく、成田さんの話を聴いたのが影響したのでしょう。「なかいち」近辺を歩いている際、「文化」のことが頭に浮かびました。

 

 昔、タクシーの運転手さんがぼやいていました。「県外から来たお客さんから聞かれると困るんですよ」「半日、時間が空いたんだけど、秋田市だとどこを見ればいいの?」なんて聞かれてもいいところがなくて……。

 

 その点、今は、自信を持って答えることができるのではないでしょうか。

 

 県立美術館には藤田嗣治さんが描いた『秋田の行事』があります。また美術館の2階には、水庭に反射した外の景色を眺めることができる、すてきな喫茶店が併設されています。なお昨年は、千秋公園のお堀に遊歩道ができました。それによって、ハスの花が咲き誇るなか、お堀の内側を歩くことが可能になっています。加えて、夜にライトアップされた「ミルハス」の姿も壮麗です。最近だと、園内の佐竹資料館がリニューアルされました。

 

 こういった感じで、「なかいち」の近辺は魅力的な場所が増えています。その結果、文化度の高いエリアとなりました。

 

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 成田さんの話を聞いたり、「なかいち」の近辺を歩きながら、「文化を作るって、大変だけど、やっぱり、いいなぁ」「回生会病院もみんなで『すばらしい文化』を作っていきたいなぁ」……改めてそう感じた次第です。

 

令和7年11月27日

院長 松本康宏

 

*今年は、これが最後のブログです。一年間、ご愛読ありがとうございました。来る年がみなさまにとって良い年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

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