2026/02/13
人と地域を
もっと健康に
1+1=0.5
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)の話をしようと思います。
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時間の使い方には、4つあります。①家族と過ごす時間 ②仕事の時間 ③友人と過ごす時間 ④一人で過ごす時間です。
私は、社会人になってから、ほとんどの時間を①と②に割り当ててきました。しかし、院長になってからは、④の「一人で過ごす時間」をできるだけ確保しようとしています。それは一人になって色んな構想を練らないといけないからです。
近年、DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という神経回路が注目されています。これは、集中している時ではなく、集中していない時に働く神経回路。
これまで脳の活動というと、集中時の働きばかり取り上げられてきました。しかし、DMNの発見もあって、“非集中時”の脳活動に関心が集まりつつあります。
脳は集中しているときより、非集中時の方がエネルギーを消費しています。では、非集中時に何をしているかというと、良いことを考えているときもあれば、悪いことを考えているときもあります。情報を統合したり、未来を予知したり、創造性を高めているときもあれば、嫌なことを思い出して、エネルギーを浪費しているときもあるのです。
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脳は障害を受けると、その部位の血流が低下します。だからといって、血流を増やせばそれでいいかというとそんな単純な話ではありません。例えば、素人がピアノの練習をした際の脳血流量をみてみると、脳のあちこちで血流が増えています。一方、達人の場合は、特定の部分しか増えていません。それはおそらくその部位に、高度なパフォーマンスを可能とする神経回路が作られているからだと思われます。
思えば、幼い頃からの学習は、そうした神経回路を作るための努力だったように思います。漢字や計算の練習からはじまり、ひたすら解法を暗記する。そういった訓練を通して、私たちは、「1+1=2である」とした神経回路を作ろうとしてきました。
しかし、社会に出ると、別の能力(神経回路)が求められます。例えば、チーム編成を考えた場合、誰と誰を組み合わせるとパフォーマンスが上がるのか。そういった「化学反応」を予測する必要がでてきます。その際に重要なのがDMN。散歩をしたり、寝そべったりしながら、ぼんやりと頭を働かせ、浮かんだ考えと過去の経験を照らし合わせます。
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2月8日、衆議院選挙が行われました。今回の選挙では立憲民主党と公明党が合体、中道改革連合という新党が作られました。しかし、結果は1+1=2とはならず、1+1=0.5といった感じでした。完全に執行部の判断ミスです。自民党から奇襲をかけられたことで、DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)を作動させる時間がなかったのでしょう。
慌てたときこそ、一人になって“ぼんやり”考える時間が必要なのだと思います。
令和8年2月13日
院長 松本康宏
追記:3月14日『新・当事者の声を聴く会』を開催します。どなたでも参加可能です。みなさまのお越しを心よりお待ちしています。